ロックフィッシュゲームにおいて、フック選びは釣果を左右する最重要ポイントのひとつです。
特にオフセットフックは、根掛かり回避性能とフッキング性能のバランスが問われるため、ワームや狙う魚種に合わせた適切な選択が求められます。
今回は各社からリリースされているオフセットフックの特徴や実釣インプレを紹介します。
厳選したフックたち
今回紹介するのはメーカー5社、6種類のフックを詳細にインプレしていきます。
それではどうぞ!
ジャングルジム
最初に紹介するのは前回もインプレにも登場した現在メインに使っているジャングルジムのフックです。
太軸、ラインナップ、コスパとロックフィッシュを狙うのに必要な条件を備えている優秀なフック
ダンプロッカー

- 太軸で強度がある
- ロックフィッシュ専用
- コスパが良い
- 針先に耐久性がない
- 製品にバラツキがたまにある

クランクが長くワームのホールド力があり、ゲイプもワイドでバルキーなクロー系からシャッド系まで幅広いワームに適合するスタンダートでありながら堅実な形状なフックです。

フックの軸径は太めで強度はトップクラス。もちろん、これ以上に太いフックも存在しますが、太すぎるとフッキングに力が必要となり、フッキング率が下がる傾向があります。その点、「ダンプロッカー」は安心して使える強度と、刺さりの良さのバランスが優れているフックです。
今のところアコウやアカハタやオオモンハタなどに使っても強度不足を感じることはなく、入手のしやすさもあり、オススメできる数少ないフックのひとつです。
ダンプロッカーリング
こちらのフックは上記のダンプロッカーのラインアイに溶接リングが取り付けられた特殊なフックです。

- 太軸で強度がある
- リングがあるので自然な動きを演出させやすい
- リングの隙間が錆びやすい
- 製品にバラツキがたまにある
- ダンプロッカーに比べ入数が少ない
溶接されたリング付きで、直結タイプに比べて自由度が高く自然なアクションが可能です。リングに結ぶことで風や波に煽られてもワームの姿勢が安定しやすく、様々な角度からのバイトにも対応しやすくなります。
また、フックに直結するとラインの締めが甘い場合に結束部がずれることがありますが、リングを使えばその問題も回避可能。入数は少なくなるもののダンプロッカーと同じくオススメのフックです。

リングという小さなパーツですが、目に見えないだけで実は大きな働きがあるのでは?と感じています。
食いが渋い、流れが強い時に使うことが多いので常に持っておきたいフックのひとつです。
マグバイト
最近何かと使うことの多くなったマグバイトから販売されているオフセットフック
アッパーカット

- 太軸で強度がある
- 独自のフックデザインでフッキングが良い
- 入数が多いのでコスパが良い
- 他社のフックより規格サイズが大きい

上の画像で見ても分かるように針先が上に反っていて一般的なフックと違うので、好き嫌いが分かれそうなフック。コソっと言うと当初は私もあまり好意的に思っていませんでした。
しかし使ってみると違和感なく使えていて、独自のフック形状は魚の口に引っ掛かりやすくフッキング率が良い気がします。メーカーも製品化するにあたりテストをしているのでフックとして一つの完成形であることは間違いありません。
フックサイズ
サイズは他のメーカーのものより1.5倍程度大きく、最小が1/0と他社製でいう2/0なので、使うワームによっては大き過ぎる場合も。このフックには同社のプルグラブ3.8が最適で、自分の中ではプルグラブ専用といった位置づけ

プルグラブに使うと言いましたが、上にあるように今期の人気No.1のメジャークラフトのラッキークローにもギリギリながらセットできるので持って行くフックのサイズを絞れるのはウレシイですね。
強度は?
実はまだ強度を試せれるほど、このフックでランカーを掛けていないのですが、上記のダンプロッカーより若干細いながらも、硬く感じるのでランカーが来ても安心感があります。
隠れたメリット
アッパーカットは他のフックよりラインアイは大きいのも特徴で、上から下へとリーダーを内掛け結びで結んでズル引きするとワームが前傾してテールが海底から立つ姿勢がアピールになるとのこと。

この状態で引っ張ることでクリンチノットなど直結で結んだ時よりワームが安定しやすいのも隠れた利点
アコウ以外にも。

このアカハタは激渋の中、プルグラブにアッパーカットの組み合わせでヒット、絶好のフッキング位置です。
おまけ
ラインナップに黒と赤の2色があります。ホームページ等では書かれていませんが赤フックはやや柔らかめとのことで、根掛かりが多いエリアではフックを伸ばして回収する使い方もアリかもしれません。ただし、通常の使用であれば黒フックの方が扱いやすく無難です。
オーナー(カルティバ)
度々紹介しているオーナーから販売されているフック
マルチオフセットフックX

- 信頼・実績のあるメーカー
- フッ素加工で刺さり抵抗のなさとサビに強い
- 考えられたデザイン形状
- ブラックバス向きの強度
- 針先に耐久性がない
- ラインナップは3/0ではなく4/0になる
このマルチオフセットフックの特徴は縦アイ、フッ素加工、ワイドゲイプと色々とありますが、個人的にはストレートで内側に向いたフックポイントがお気に入り

内側に向いたフックはワームをセットする時に針先をワームに薄く差すという方が多いようですが、個人的にむき出しで使う派です。針先を隠さなくても根掛かり率は変わらないので必要ないかなっと。
そしてマルチオフセットフックを使うと内に鋭角に曲がった針先はワームの背中に刺さりやすい角度になりラッキークローにセットするとぴったりと吸い付くようなシンデレラフィット
これだけフィットするとラッキークロー用?と感じてしまいます。
強度は?
強度は普通。強いと感じることもあれば、弱いと感じる時もあり、状況によって強度に関しての印象が変わります。
ただ長年使ってきて何度か魚に曲げられたことがあるので標準的な強度だと思います。
最適なフックサイズ

ラッキークロー3.2インチに2サイズのフックをセットしてみました。
上が1/0、下が2/0とフックサイズが大きくなるほど針先が後ろになっているのが分かります。どちらの大きさでも使えますが、2/0の方が軸径が太いので強度のある2/0の方が安心です。
気になる点
個人的にデメリットにある「ラインナップに3/0がなく4/0になる」ですが、実は他メーカーの3/0のフックとマルチオフセットフックの4/0は表記こそ違うもののサイズはほぼ一緒です。

ですが1/0、2/0で1つ飛んで4/0と表記が1つ飛ぶのは、おそらくメーカーの事情によるものだと思いますのでユーザーからすると改善してほしいです。
あとは今回のインプレ記事を書く中で各社のフックを使い比べていると使用頻度はかなり下がってきています。なので評価で星の数が3.5と下方修正しました。
番外編
フォロワーさんからのリクエストで追加したフックです。
実力の程は如何に?
土肥富 ロックオフセット ZH-40
正直言うと馴染みのないメーカー
地元ショップで片隅に置いていたような?手にとった記憶のないフックでしたが、前回のインプレでなかったとフォロワーさんから指摘されたので今回インプレしてみます。

- ロックフィッシュ専用
- フッ素加工で刺さり抵抗のなさとサビにくい
- ラインナップの豊富さ
- 取扱店が少ない
- クランクが少し短い
サイズは#3〜4/0とバリエーションが多く、ハードロックフィッシュに使うのなら2/0〜4/0の3サイズがメインになります。
軸径は岩礁カウンターロックとダンプロッカーの中間ぐらい。フックはフッ素加工されていて灰色がかった色で、手に取るとオイルを塗っているような滑りの良さがあり、フッキングの際の抵抗が少なく刺さりは良さそうな印象

フックポイントはマルチオフセットフックXと同レベルで刺さり重視で鋭く、形状は同一ではないものの針先はむき出しで使っても自然とワームに刺さるように内向きで、自分好みのどストレート
個人的にはダンプロッカーとマルチオフセットのイイトコドリしたようなフックで、ほどほど太軸で、フッ素加工で刺さりが良くサビに強く、フックに求めているものを凝縮させたような理想のフックです。
強度は?
今年はあまり釣りに行けてないので多くの魚に出会えていない現状で、正確な判断をするのには早いと思います。ですが現時点でいくつかの魚を掛けても刺さりやすくバレにくいですし、良い印象のまま使えています。

今年のアコウはあいにく渋い状況ながらもランカー手前までポツポツと釣れています。

あとはより多くの魚を掛けて総合的な判断をする流れになると思います。
デメリット
マイナーなフックで取扱店が少ないのがデメリット、しかしメーカーのオンラインショップやネットショップで注文すれば手に入るのでデメリットというには大げさかもしれません。
ささめ針 ワイドゲイプオフセット
上の土肥富のフックのついでに購入したフック

- 入数が多い
- 細軸で使うのに抵抗がある
- クランク部が狭い
- 知名度がなく実績を聞かない
がまかつやオーナーには及ばないものの長年釣りをしていると聞き馴染のあるフックメーカー
しかしエサ釣りとしてのイメージが強く、ワームフックが出ていることすら知りませんでした。
結果から言うと軸径が細く、強度面で不安に感じたのでパッケージから出すこともなくインプレ終了〜
これは失敗でした・・・
まとめ
フックやラインは個々のスタイルやタックル、クセなどで大きく印象が変わってしまう道具です。
太軸で強度のあるフックでも掛かりどころが悪いと簡単に伸ばされたり、折られたり一概に強度があるから安心と言えないのが難しく、逆に柔らかく粘りのあるフックの方が伸ばされながらも釣り上げられる可能性もあり、フックのみではなく、ロッドやラインなどのトータルバランスのタックルを使うことで釣り上げれる場合もあるので取り扱いの難しいインプレでした。
今回インプレしたフックを並べてみました(マルチオフセットフックは在庫切れ笑)

左からカウンターロック、ダンプロッカー、ロックオフセット、アッパーカット、ダンプロッカーリング
軸線やラインアイ、シャンクの長さとさまざまで、軸径はダンプロッカー(リング)>アッパーカット=ロックオフセット、岩礁カウンターロックになります。
意外にもカウンターロックが一番細いのは驚きです。(目測)

まとめて見てみると似ているようで各社の違いがよくわかります。
カウンターロックは殆ど使ったことがないので、私の言葉では説明できませんが伸ばされた、折られたなどマイナスの感想は見たことがないので、多くの愛用者=不満なく使えるということだと思います。
ダンプロッカーは根掛かりで限界まで引っ張ると伸ばされることはありますが、こちらも太軸なので魚で伸ばされた話や私自身も強度不足に感じたことは一度もありません。
アッパーカットとロックオフセットは使用期間が短いので言葉としては薄いですが、刺さり、強度とランカーを狙うのに安心して使うことのできる強度のあるフックだと今回のインプレを通じて感じました。
最後に
色々と書きましたが、あれこれ悩むなら前回と同じく「岩礁カウンターロック」で問題ないと思います。
多くの実績に多くの愛用者、これほど信用できるフックは現状をおいてカウンターロック以外はありえないと思います。
が
私的には今回インプレしたフックの中では「土肥富 ロックオフセット ZH-40」
を推します。
理由は「なんとなく」笑

それは冗談です。
知名度の低いメーカーですが作っているものは大手と遜色のないレベルだと思います。
軸径、フッ素加工、形状、サイズ感など全てにおいて個人的には100点満点の理想のフックです。
BOXを見てもわかるように、どのフックが気に入っているか一目瞭然だと思います。
フックひとつでフッキング率も安心感も大きく変わるロックフィッシュゲーム。ワームとの相性やフィールドの状況に合わせて、自分に合った一本を見つけることが、釣果アップへの近道です。
では!!
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