今回のインプレはダイワ ハートランドシリーズで、もっともパワーのあるフラッグシップモデル
疾風七伍
疾風七四より1インチ長く、Hクラスにパワーアップさせたハートランド 疾風75
その小さな違いがどう違いがあるのか、瀬戸内アコウにはどうなのか?
ロックフィッシュ馬鹿のどぶろーが解説、インプレしていきます。
それではいってみましょう!

ダイワ ハートランド 疾風 七伍 HL 751HRB-SV AGS19
評価
デザイン | |
感度 | |
パワー | |
軽さ | |
長さ |
総合評価 4.6
以前インプレした疾風74と似たように高い評価になりました。
「軽さ」と「長さ」の星が少ないですがバスロッドとしての設計なので仕方がないです。
それ以外は総じて高評価
値段が値段だけあってこれで低評価なら泣きますよ(笑)
スペック
公式のスペックは下記の通り
自重:160g
仕舞寸法:195センチ
先径:1.9mm
元径:12.9mm
ルアー:11~28g(3/8~1oz)
ライン:10~20lb
これをどぶろー的にロックフィッシュ狙いに変換すると
自重160g
仕舞寸法:195センチ
先径:1.9mm
元径:12.9mm
ルアー:10-18g
ライン:PE1.2〜1.5号
自重や仕舞寸法は同じでルアーやラインをロックフィッシュ用に変換しています。
それ以外を順を追って解説していきます。
デザイン

赤を基調としたハートランドらしいデザイン
疾風74の赤に比べ落ち着いた感じのボルドーレッド?
2025年に疾風七弐が発売れて疾風3兄弟にりましたが72と74はメタリックレッドに対し、75だけ違う赤にしたのは意味があるのか謎ですね
一目見るだけでハートランドと分かるデザインは秀逸です。
太陽の下では内から燃え上がるような深い赤色はかなり目立ちます。

フラッグシップモデルにふさわしい細部までこだわった飾り巻きや重厚な雰囲気を漂わすデザインは所有感を満たしてくれます。

少し離れて見ると、バット部分の燃えるような赤色がワンポイントで目を惹きます。
感度
購入の決め手となった超高感度
感度なくして瀬戸内のアコウでは目隠しをして釣りをするようなものなので、感度はあればあるほど有利です。
ダイワの誇る「疾風」シリーズ、特に疾風74と75はどちらも超高感度を誇るロッドですが、その感度には明確な違いがあり、両者を比較してインプレします。
疾風74と75の感度の方向性の違い
疾風74
特徴:軽量なティップを採用しており、ラインのたるみや潮流の微妙な変化を感じ取る感度に優れています。
用途:幅広いシチュエーションで使えるバーサタイルロッド、繊細なアプローチや軽量な仕掛けを扱う際に特に活躍しハイプレッシャーな場所でも超高感度を武器にノイズのように変化を伝えてくれます。
適した場面:潮流の変化や魚の微細なアタリをキャッチしたい時、人的プレッシャーの強い場所
疾風75
特徴:張りのあるティップが採用されており、根や障害物などの硬い物を感知する能力に優れていて、筋肉質なブランクスは激流の中から魚に主導権を与える隙もない強靭なパワーが安心を与えてくれます。
用途:潮流が激しいエリアや海底の状況が複雑なフィールドで真価を発揮するロッド
適した場面:激流のしまなみエリアなど強い流れの中でもティップが負けず、しっかりと根を感知できる性能が光ります。

疾風74・微細な流れや仕掛けの動きを感じる「繊細な感度」に特化
疾風75・障害物や根の硬さを感じ取る「力強い感度」に特化
フィールドや釣り方に応じて使い分けるべきロッドで、それぞれが独自の魅力を持っています。
この疾風75はギャン流れの中をリグを浮き上がらせず、ドリフトで障害物にコンタクトさせ、硬い根なのか、柔らかい藻なのか瞬時に、そのナニかを感じられる感度を求めてたどり着いたのが疾風75です。
余談ですが、感度に関してはロックライバーと比べると疾風の方が高感度です。
こうと書くと土居さんに怒られそうですが、両方のロッドを使ってそう感じているので事実です。
ロックライバーにはチタンモデルもありますが手元にないので比較はできないですが、ガイドが軽量で感度が上がるなら、ショートロッドでチタンより軽量なAGSが感度負けするのは想像できません。
値段も数倍違うので当然と言えば当然なんですけどね・・・
チタンモデルのロックライバーを手に入れたらインプレしますので気長にお待ち下さい。
パワー

疾風75:疾風74MHを素直にパワーアップしたHクラスロッド
疾風75は疾風74MHの特性をそのままに、Hクラスにパワーアップさせたハイパワーモデルです。
バス用として設計されたHクラスロッドですが、アコウ(キジハタ)などパワフルな魚種とのやりとりでも3DXやSVF COMPILE-Xといったダイワ技術の結晶は相乗効果により、Hクラス以上のパワーを発揮してくれてランカーサイズのアコウや大物の根魚とも余裕で渡り合えるパワーを秘めています。
リグウエイトの適応範囲
どぶろー的に適正ウェイトは10~18g
ビッグベイトなど60g以上でも投げ方さえ変えれば投げれると思います。
ですがアコウにおいては10-14gぐらいが潮流でドリフトさせつつ、根掛かりを最小限に抑えることのできる範囲と考えていますが余裕を持たせて上限を18gとしました。
「7gのシンカーは?」気になりますよね
適応範囲の下限が10gとありますが当然7gも使えます。
ただ7gは軽いのでロッドの反発力を活かすほどロッドを曲げきず、満足する飛距離を得られないので、近距離かドリフトで流して飛距離をカバーするなど割り切る必要があります。
しまなみ海域での実釣エピソード:50UPのアコウ
去年、しまなみ海域で釣り上げたジャスト50cUPアコウは、まさにメモリアルフィッシュでした。

周囲では小型のアコウが釣れる中、ドリフトでダウンに流してシモリの脇を流した瞬間に襲いかかってきたのが、この魚
凶暴でパワフルな引きは、疾風75をぶち曲げるほどのパワフルでした。
しかし、疾風75の筋肉質なブランクスの強靭さと、川のような激流の中でも浮かせることができるバットパワーのおかげでスリリングなファイトを楽しみつつ無事に仕留めることができました。

この時は疾風74と疾風75を使い分けていましたが、もしこの魚を疾風74で掛けていたら、おそらく獲るのは難しかったかもしれません。
激流や大型魚とのやり取りには、張りのある高感度ティップと肉厚細巻きなのに強靭なバットパワーが特徴の疾風75だったからこそ獲れた、記憶に残るメモリアルフィッシュとなりました。
軽さ
レングスの割にずっしりとした重さがあります。
ただ、カーボンを肉厚細巻きの設計のため、それなりの重さがあるのは仕方がないですね
状況に応じて使い分けているメジャークラフトの「ロックライバー852BH」と比較すると、やはりその重さを感じてしまう部分は否めません。
とはいえ、この重さをデメリットとして感じたことは特になく、全く問題ないレベルです。
長さ(レングス)
7.5フィート、2.26メートルが疾風75の全長です。
この長さを長いと感じるか短く感じるか、それは人それぞれだと思います。
私が疾風75をロックフィッシュロッドとして使うには短いです。
それを踏まえ長さのメリット・デメリットを解説します。
短さによるメリット
感度と操作性の恩恵
7.5フィートの短さをメリットとして感じられるのは感度と操作感の2点
ロッドが短め(7.5フィート)のため、ラインを介して伝わる情報がブレにくく、アタリや着底の感覚を正確にキャッチでき、リグの挙動や根掛かり、魚の微妙なアタリも手元に伝わりやすい。
また長いロッドと比べ、操作性が良くロッド全体のしなり量が少ないので、フッキングに必要な力を素早く伝えることができます。
デメリット
使える場所が限定される
テトラや地磯など、水面まで距離のある場所では短さをデメリットに感じるシーンです。
ロックフィッシュはヒットと同時に根に潜ろうとトルクのある引きで激しい抵抗をみせます。
それは楽しみの一つではあるのですが、テトラや地磯ではそれ自体が障害物になり、ラインブレイクの可能性が高く、水際まで近づけない状況下では7.5フィートの短さでは張り詰めたラインが障害物のエッジに触れ、ラインブレイクになったり、テトラのエグレに潜り込んだりしてバラす可能性が非常に高いです。

これまで何度もランカー近いアコウをバラしたりブレイクしたりと苦渋を味わった経験は一度や二度ではなく、過去の経験を踏まえ疾風75などのショートロッドは堤防以外の使用は極力しないようにしています。

「ロッドが短いなら水面近くまで降りたらいいのでは?」
アコウに関しては基本夜の釣りで、瀬戸内のように干満差の大きい海域では降りていく足場が満潮時に海の中だった可能性があり、夏とはいえ濡れたテトラや岩場は非常に危険です。
そういった危険なことをしない為にも足場の悪い場所でショートロッドは使うべきではない、というのが私の考えなので、時と場所を選んでショートロッドが最適な場所でのみ使うようにしています。
広範囲の探索には不向き
7.5フィートという長さは、遠投性においてはロングロッド(8フィート以上)に比べて劣ります。
8〜9フィートのロッドなら1キャストで広範囲をカバーできるため、短いロッドでは探りきれないエリアが出てくるので、初見のポイントで幅広く探る場合には不向きです。
沖を狙う遠投性能や、足元から取り込むまでのスムーズさなどはロングロッドに軍配が上がるため、フィールドやターゲットに応じて使い分けるのがおすすめです。
使用ライン


評価には含んでいませんが書いておきます。
公式ではバスロッドということでナイロン・フロロで書いていますが、ロックフィッシュにはPEライン一択、最適な号数は1.2〜1.5号としました。
まず下限を1.2号にしているのは張りとパワーのあるロッドでフッキングもそれなりに力強くアワセるので細いラインはアワセ切れを防ぐのを考慮して1.2号
逆に上限を1.5号は、それ以上を使うシチュエーションがないのと、ハートランドシリーズは全体的に小口径のガイドを使っているのでPEライン単体だと問題なくてもラインシステムの結びコブが干渉するので1.5号としました。
もちろんそれ以下でも以上でも問題ないと思います。(自己責任でお願いします)
デメリット
これも書いておかないといけません
疾風75特有のデメリットはズバリ
使う場所、シチュエーションが限られる
激流ポイントでは、常に強い流れがあるわけではありません。
流れがある時は重めのシンカーを使えるので疾風75の高感度が活躍します。
しかし流れが落ち着いてくるとシンカーを軽くすしたいのですが、疾風75のティップの硬さが邪魔して着底の感触がつかみにくくなり、釣り全体がぼんやりとしたものになりがちです。
流れにメリハリのある場所では、デメリットが目立ってしまいます。
もちろん、軽いリグでも着底を感じ取ることはできますが高い集中力と経験が必要になります。
無理して疾風75を使うよりも素直に疾風74、またはオールマイティに使えるロッドに交換した方が快適で楽な釣りができると思います。
こういった理由から、しまなみなど激流エリアで釣りをする際には、疾風74と疾風75の2本を持参し、場所や状況に応じて使い分けることが必要不可欠だと考えます。


あと水深でも使い分けが必要です。
上と同じ理由ではあるのですが、シャローでは必然的に軽めのシンカーになるので75ではパワーがあり過ぎて74と比べると無理して使っている感が強いです。
シャローでも確実にランカーが居てパワーファイトが必要だと感じるなら疾風75の使用はアリだと思います。
まとめ
いかがでしたか
ハートランドの長兄?疾風七伍のインプレでした。
ブラックバスロッドでありながら海、それもロックフィッシュのアコウ(キジハタ)を狙うのに疾風七伍は使えるのか、74と比べて使用感はどうなのかを解説してみましたが皆さんはどう感じられましたか?


疾風75は、疾風74の繊細さを引き継ぎながらも、よりパワフルで激流や根の多いエリア、さらにはトルクフルな大型魚に挑む場面で真価を発揮する頼れるロッドです。
当初は勢いで買ってはみたものの使いこなせれるか、一時は売ろうかとさえ考えていましたが今では無くてはならないロッドとなり、ギャン流れでランカーを狙うのなら間違いなく手に取るほど信頼しています。
ピーキーで選り好みのするロッドですが、本インプレを読んで手に取られた方が居ましたらポテンシャルの高さを体感して欲しいです。
では!




コメント